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出張レポート(第2の故郷LA編)最終回・・・アート&ギャング

前回語ったとおり、1月の出張は半ば風邪にやられ、仕事するので精一杯で取り立ててここに記すようなこともなく、最終日を迎えた。
最終日は体調も戻り、予定もなかったので、バッキーを誘ってちょうどこのときLAのMOCAで行われていた村上隆のショー、"MURAKAMI"へ行ってきた。
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ナントMOCAの中にLOUIS VUITTONのショップも登場しており、そこでしか買えない限定のアート作品もあった。「限定」と聞き、一瞬「・・・・」たちの悪い物欲魂に火がついた・・・しかし、良く考えれば自分は別にLVフリークもないので、とりあえず軽く拝んでそこは立ち去った。

その後、MOCAへ向かう途中、最終日ぎりぎりにようやく連絡のとれたCHAZ(チャズ)へ会いに行った。チャズが住んでいるのは、今も昔もまず用のない人はいく必要のない、ギャングのメッカ(?)EAST LA(イースト・LA)である。「近くに行ったら電話するね。」と言って、ダウンタウンを離れ、チャイナタウンを抜け、LAリバーを越え、EAST LAへと車を飛ばした。するとここでも、NYに続き俺のオンボロ携帯がなんと「圏外!」。自分の勘だけを頼りに何とか自力で探そうとしたが、見つからず。だんだん日が暮れ始め辺りはだんだん真っ暗に・・・住宅街には外灯もなく、ついにストリートサインや番地も見えなくなっってしまった。
そんな街中を真っ赤な新車のマスタング・カブリオレを駆るロンゲのJAPが目立たないわけもなく、要所要所に集っていた若者達からの熱い視線は間違いなく肌に突き刺さった。
しかし、「彼等に聞くしかないか?」と思い、意を決して車を止め・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

たりもしてみたが、そこは「急がば回れ。」ということわざを思い出し、公衆電話のありそうな大通りまで引き返した。
ちょっと明るめの大きな駐車場に車を止め、公衆電話を探し始めた。しかし、いくら歩いても電話ボックスはあるのに、肝心の電話がない・・・・・・「ナゼ?この辺てやっぱり・・・」・・・・・・しかも、誰に聞いても「I don't know.」・・・「何て不親切なんだよ。」と思いつつ、店に入って「お金払うから電話貸して。」って言っても誰も貸してくれない・・・・・しかもいくら歩いても日本人なんて一人も見かけない・・・・止めた車もガン見されてるし・・・・「俺は一体ど~ずりゃい~んだっ~?」
とほぼ半泣き状態のところ、銀行を見つけ、ようやく一安心。しかし、「ええええええぇえ~っ?」銀行にも公衆電話がないぃ~!!!が、何とかそこで働いていたセキュリティーのおばちゃんから情報を聞き出し、ようやくそこから100m先に発見!
なんだかんだそれまで1時間、ようやくチャズに電話をかけたら、とても心配していてくれたらしく、「今から5分で迎えに行くよ。ところで、車はどこ止めたんだ?」と聞かれ、「銀行の横の・・・・」すると、「そこは危ないから、早く戻って車を通りに止めておきなさい。」だと・・・・「え”え”え”っ~!」そしてダッシュ・・・
それからすぐにチャズは俺を迎えに来てくれ、「腹減ってないか?飯でも行こうか?」と。俺は言われるがまま車を路上に止め、チャズの車に乗り込んだ。そしてまず、「ほんとに路駐でいいの?」と尋ねると、「駐車場より通りの方が人目があるだろ?しかし、あんな目立つ新車の真っ赤なスポーツカーで来るとはな・・・ハハハハハ」と笑われた。
そして、普通では聞けないチャズのEAST LAのギャング・ナビゲーションが始まった。
「Reservoi Dogs(レザボア・ドッグス)って映画見たことあるか?ギャングのメンバーの一人(PINK)が車奪うシーンあるだろ?今お前が車を止めたところは、まさにそこだよ。」から始まり、「さっき、地元のギャングの奴から電話があって、今から会いに言っていいか・・・」とか、「ここは、Cypress Hill(サイプレス・ヒル)って言って、ギャングがめちゃくちゃ多いエリアで・・・・」。
そんな話を聞きながら真っ暗な道を20分、街外れにあるチャズの行きつけのメキシカン・レストランへと案内してくれた。「街外れ」とは言え、さっきまでの不安と心細さは吹き飛び、うまいメキシカン料理を安心して堪能してきた。
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それから、この前日本にも一緒に来た奥さんの待つチャズの自宅へと招かれた。そこは俺が道に迷って2~3度通過した場所にあり、見つけられなかったのは俺の単なる住所の聞き間違いだったことが分かった。そして、アトリエや今進行中の仕事を見せてもらい、心ゆくまで話した後、無事帰路に着いたのだった。
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”アート&ギャング”こんなエキサイティングな人生を送れている俺って何て幸せなんだろう。
でも、やっぱ日本て平和だな~。・・・・そしてもちろん帰国後俺はすぐにTSUTAYAへ直行したのは言うまでもない。

以上、遅ればせながら綴った出張レポートはこれにて終了!

PS
多くの方からお問い合わせいただいていた前回チャズが店に置いて行ってくれた絵は、来日の際にお世話になった人達向けに12枚だけスプレーで描かれたステンシル画で、題して"What're U looking at? (お前等何見てんだよ?)" つまり、 「おめ~ら見てんじゃねーよ!」ということだった。
まさに「THE 俺の気持ち in EAST LA」を代弁した一枚で、帰国後更に愛着が増したのも言うまでもなかろう・・・
そして、レザボア・ドッグス、よかったら改めて是非。今見てもなかなかイケてる。

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