それからずっと風邪ひいてる。
起きてしまえば後は気合と気力で何とか1日乗り切れるが、こんな時は本当に寝起きが辛い。
何故か俺の可愛いスカルフェイスのロレックスも最近金無垢、ステンレスともに共倒れし、只今入院中。
自動巻ってのは自分が一緒に動いてあげないと止まってしまうのが可愛いところなのだが、壊れる時まで一緒とは・・・余計に愛着が湧いてしまう・・・戻ってきたら一層可愛がってやろう・・・
アンティークだとかヴィンテージの機械モノってこんな考え方じゃないとホント付き合えん。
さて、そこで現在ピンチヒッターとして活躍してくれているのがこいつ、Cartier(カルティエ)のPasha(パシャ)
1997年、そうミック恵比寿がオープンした年にカルティエが創業150周年を記念して1847本だけ作ったパシャ。だから、当然裏には限定数とシリアルナンバーも刻まれている。
なぜ、こんな中途半端な数の限定なのかって言うと、確か1997(年)-150(年)=1847(本)という計算だったはず。また、ステンレスにしてグリッド(格子)が付いた初のモデル。しかも、通常青いスピネルが付いた竜頭にカルティエカラーのレッドが採用されていたのが心に突き刺さったのを覚えている。
あいにく正規店での購入ができなかったので、不本意ながら海外からの買い付け品をプレミア価格で入手したものだったが、これしか手に入れる方法がなかったシロモノである。
これを見ていて思い出した。何故俺がこれを購入したのかを。
この人の影響だった。
そう、故Gabor(ガボール)。
これは昨年のSENSE12月号にも掲載した写真だが、これは1997年3月俺が始めてガボールに会った時の写真である。
何とこのとき彼もがはめていた時計、それがカルティエのパシャだった。
当時確かにカルティエは人気だった。俺もひとまわり小さいパシャCと呼ばれるモデルは持っていたのだが、このときに「やはりデカくなきゃ。」と思わされ、その後俺と一緒に仕事をしていたBill WAll(ビル・ウォール)やLoree Rodkin(ローリー・ロドキン)等、西海岸ジュエラー達もこぞってパシャを愛用し始めていたこともあり、「じゃあ俺も。だったら珍しいの・・・」ってことで購入したとても思い出深い時計である。
ついでにそのとき、もう1つ「かっけぇ~っ」ってものがあった。
それがこいつ。
Van Amburg Leathers(ヴァン・アンバーグ・レザーズ)のJerry(ジェリー)が作ったデイ・タイマーと呼ばれる手帳。
色、サイズこそ違えど、これを脇に抱えて俺の目の前に登場したときの格好にやられて、次の渡米の際に真っ先にジェリーのところに行って作ってもらったのを覚えている。
ちなみに俺のはブルーリザードにブラック・クロコのクロスのインレー。
そんな俺の視点で見ていたガボールの話、たまにスタッフなんかにポロッと話すとみんな以外と興奮するので、たまにはこんな話題も俺のブログならではと思い、かるく綴ろうかと思ったのだが、また結局長くなってしまった。
では、今日はこの辺で。